静かに燃える知床愛|JAしれとこ斜里・篠原さんに聞く知床の魅力と想い

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モリユウヤ

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知床半島に位置する斜里町で農家の長男として生まれ、現在はJAしれとこ斜里の職員として働く篠原さん。

紆余曲折ありながらも農業と斜里町に関わり続けたこれまでの人生について、「本当にたまたまです」と笑いながら話します。

篠原さんは、斜里町で採れた農産物を加工品として全国に届けるJAでの仕事の傍ら、「知床学」という地元の高校生に、知床の魅力を伝える授業にも携わります。

この記事では、静かに燃える知床愛に溢れる篠原さんの、知床・斜里町への想いをお伺いします。ぜひ最後までご一読ください。

「たまたま」農業と斜里町に関わり続けた40年間

ー簡単に篠原さんのこれまでのご経歴をお伺いできますか?

斜里町の農家の長男として生まれ、高校まで地元斜里町で過ごしました。

農業系の大学への進学をきっかけに、斜里町を離れて隣町である網走市へ行きました。大学の間はたくさん遊びましたね(笑)

帰省の際にたまたま目にした農協の広報誌をきっかけに、江別市にある北海道農業協同組合学校(現JAカレッジ)に1年間通いました。その後、斜里町のJAの職員として採用されて今に至ります。

ー今までずっと農業と斜里町に関係されているんですね!

これは本当に、全てたまたまなんですよ。

もちろん農家の長男だったから農業系の大学に進学した、と言うのはあったかもしれませんが、農協学校に入ったのも、JAの職員として斜里町で働いているのも、本当に偶然が重なっただけなんです。

ーそうなんですね。今はJAしれとこ斜里の職員として働いていると思うのですが、具体的にはどのような事業に携わっていらっしゃるのでしょうか?

今は、斜里町でとれた農産物を使った農産加工品の販売・プロデュースと、人手不足の農家さんの人材を確保する仕事に携わっています。

篠原さんが手がけるにんじんジュース・JAしれとこ斜里ご提供

また、JAの外での活動として、地元の斜里高校で「知床学」という授業の講師として高校生に斜里の魅力について伝えています。

※知床学とは、知床にある斜里高校で行われている独自カリキュラム。地域内外の人材を講師に招き、知床の魅力や課題について学ぶ。

ー手広くさまざまなことに取り組んでいらっしゃるんですね。JAしれとこ斜里の出している農産加工品、どれも美味しかったです!

ありがとうございます!

にんじんジュースをはじめ、斜里町で採れた小麦を使った袋麺や、お菓子などさまざまな加工品があるのでぜひ召し上がってみてください。

JAしれとこ斜里のオンラインショップではさまざまな加工品を購入できる。
https://www.ja-shiretokosharishop.com/

にんじんジュースの誕生に隠された背景や想いについて詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご一読ください。

▼にんじんジュース記事リンク

篠原さんの想い:「農家さんや地元に還元したい」

学生時代を除いて、ほとんどの時間を斜里町で過ごした篠原さん。学生時代やJAでの経験を通してある想いを抱いていると話します。

最近になってますます「自分の仕事や活動を通して農家さんや地元に還元したい」と思っていますね。

大学生時代のほとんどを斜里町で過ごしたという点での思い入れもありますが、JAでの仕事を通して「農家さんのためになりたい」と心の底から思うようになりました。

JAでは入組から融資担当から監査業務、畜産課など、さまざまな仕事に取り組みました。そこでは実際に農家さんと一緒に汗を流したり、農家さんの悩みを直接聞く機会もあったんです。

もちろん、農産加工品の売り上げを増やすなど、個人的に成し遂げたいこともありますが、それも結局は「農家さんのためになりたい」と思っているからですね。

種まきの風景・JAしれとこ斜里ご提供

ー現在プロデュースされている農産加工品も同じ想いなんですね。

そうですね。

もちろん斜里の農産物をPRしたいという思いもありますが、根本では農産加工品を通して農家さんや地元に還元したいと考えています。

農産品は、国内外の情勢や政策によって大きく価格が左右されてしまうような、少し不安定な側面があります。

農産加工品の規模が大きくなってJAしれとこ斜里の一つの柱の事業になれば、安定して組合員である農家さんに還元できます。

農家の手取りが増えて、農協の経営が良くなれば斜里の農業が発展しますよね。そして商品を手に取った人が「これ美味しい!」「使いやすい!」「また買おう」となってくれれば嬉しいですね。

そんないい循環を生み出したいと思っています。

ー素敵ですね!高校で知床学を教えられているのも還元の一環なのでしょうか?

はい、僕が高校生の頃は「知床学」のような地元を知ることができる授業って一切なかったんです。

地元にどんな産業があって、その産業がどのようなものなのかもわかっていませんでした。

今後、知床学を受けた学生たちが都会に出て行ったとしても、頭の片隅に斜里町の課題や魅力を知っていてほしいです。

彼らがどんな仕事に関わったとしても、「これを斜里町で展開したらどうなるんだろう」のように考えてもらうきっかけになれば嬉しいですね。そしてそれって町にとってすごくいいことだと思うんですよね。

今後の展望:還元の循環を加速させる

ー今後、その想いを届けていくためにどのようなことを考えられていますか?

やっぱり、農家さんと農協、そして地元の人をはじめとする消費者とのいい循環をもっと大きくしていきたいですね。

そのために、にんじんジュースをはじめとした農業加工品の販売にはもっと力を入れていきたいです。

何よりも、地元の人をはじめとした消費者に、知床斜里の商品が気に入られることが重要ですよね。

地道ですが、最初に手にとっただけでは終わらない、気に入ってもらえるようなものを作り続けていきたいです。

ーJAしれとこ斜里の一ファンとして今後とも応援しています!今日はありがとうございました。

ありがとうございました。

取材の終わりに

嘘偽りなく、心の底から「農家さんや地元に還元したい」と話す篠原さん。

にこやかに、そして熱く斜里の未来について語ってくれました。

そして、篠原さんがプロデュースする農産加工品はどれも美味しいものばかり。

にんじんジュースについての特集はこちらの記事をご覧ください。

▼知床斜里のにんじんジュース | 農家と農協職員の想いが形になって誕生した!26年前の誕生秘話

この記事を書いた人

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モリユウヤ

スパークプロジェクト主宰。現役大学生。 SUPの上から見た夕陽でアクティビティの魅力に取り憑かれ、アクティビティをテーマに自転車で日本一周していました。 さらに魅力を伝えるためにwebメディアに注力しています。

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