琉球王朝時代の丸木舟をルーツに持つ木造帆船サバニを体感できる「HENTONA SABANI」

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モリユウヤ

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穏やかな空気が広がる沖縄本島北部に位置する大宜味村。耳をすませば、水の音と鳥の鳴き声が聞こえてきます。

いつもの観光とはちょっと違う、沖縄ならではの体験を求めている方におすすめなのが、ここ「HENTONA SABANI」

HENTONA SABANIでは琉球王朝時代の丸木舟をルーツに持つ「木造帆船サバニ」を体験することができます。

当記事では体験の概要のご紹介から、実際に体験したHENTONA SABANIの魅力をお伝えいたします。

「木造帆船サバニの魅力を伝えていく。より広い世界、より遠い世代へ。」

ツアーガイドを担当してくれるのは船長の邊土名 徹平(へんとな てっぺい)さん。

邊土名さんは「木造帆船サバニの魅力をより広い世界、より遠い世代へ伝えていく」ために2020年にHENTONA SABANIを立ち上げました。自身がサバニをきっかけに幸せに出会った経験から想いに至ったそうです。

HENTONA SABANIではサバニ大工として造船を行うとともに、帆かけサバニツアーも催行されています。

そんな邊土名さん、「一度サバニに乗れば絶対に魅力を感じてもらえる」と熱く語ります。そこでここからは邊土名さんに伺った木造帆船サバニの魅力やHENTONA SABANIで体験できるツアーについてご紹介いたします。

▼邊土名さんの想いを伺った記事はこちら!

木造帆船サバニとは?そしてその3つの特徴的な魅力

今回の記事の主役である「木造帆船サバニ」

そもそもサバニとは何なのでしょうか?また邊土名さんが伝える木造帆船サバニの魅力はどこにあるのでしょうか?

ここでは簡単に木造帆船サバニの概要と魅力について解説します。

実用的に活躍してきたサバニ

木造帆船サバニとは沖縄や周辺の島々で古くから使われてきた、エーク(櫂・パドル)と帆で進む木造帆船です。

一本の木をくり抜いて造る丸木舟をルーツとして持ち、複数の木材をはぎ合わせて造られます。

現代の形になったのは1800年代後半と言われていて、1950年代以降にエンジンやFRPが登場するまで漁や物資の運搬、移動手段としてなど実用的に活躍していました。

木造帆船サバニの3つの大きな魅力

代表的な魅力は3つあります。

  1. 人工物でありながら自然に溶け込んでいる点
  2. エーク(櫂・パドル)と帆、2つの動力で進む楽しさ
  3. 沖縄ならではを体感できる点

それでは、それぞれ解説していきます。

人工物でありながら自然に溶け込んでいる点

海にぽつんと浮かぶサバニ。人の手が入った人工物のはずですが、どこか自然に溶け込んでいるような佇まい。

実は全て自然素材で作られています。

ボディを形作る木材はもちろんのこと、木材同士をつなぎ合わせるフンドウと呼ばれるパーツも木製で、打込む釘は竹製です。また船のコーティングにも、自然由来の材料が用いられています。

すべて地球に還る素材で作られているからこそ、自然に溶け込んだ美しさがあります。

エーク(櫂・パドル)と帆、2つの動力で進む楽しさ

木造帆船サバニの動力は2つ。エーク(櫂・パドル)を使って漕ぐ力と、帆を操り風を受けて進む力。

片方ではなく両方の動力があるからこそ、凪のときでも進んでいくことができます。

船上で聞こえるのは周りの自然の音のみ。まるで船ごと自然に溶け込んだかのような感覚を楽しむことができます。

沖縄ならではを体感できる点

琉球王朝時代の丸木舟をルーツに持ち、沖縄や周辺の島々で古くから使われてきたサバニ。

沖縄には様々な観光資源がありますが、その中でも沖縄でしか体感できない、この島ならではの魅力を求めている方にサバニはうってつけです。

HENTONA SABANIでは、そんな魅力いっぱいの木造帆船サバニに、実際に乗って楽しむことができるんです!

HENTONA SABANIでできること

HENTONA SABANIでは2種類のアクティビティを提供しています。

  1. 帆かけサバニ スノーケルツアー
  2. 帆かけサバニ クルーズツアー

それぞれの詳細と魅力をご紹介します!

帆かけサバニ スノーケルツアー

こんな人におすすめ!

船の上も海の中もどちらも存分に楽しみたい方

ツアーの詳細

ツアー料金大人(13歳以上)9,000円(税込)
小人(12歳以下)5,000円(税込)
料金に含まれるもの・保険料
・スノーケル3点セット(マスク、スノーケル、フィン)
・ライフジャケット
・ウェットスーツ
ツアーのスケジュール・詳細はじめに足の着く場所でスノーケルのレクチャー。初心者でも安心です。
サバニに乗ってスノーケリングポイントまで一回目のクルーズ!
ポイントに到着してサバニから海へダイブすると、日常では見ることができない、美しい海中世界が待っています。
海中をめいっぱい楽しんだ後は、サバニに戻って陸まで二回目のクルーズ!
支払い方法現金のみ
体験時間2時間
所要時間3時間
準備していくもの(必須)・水着(服の中に着てお越しください)
・濡れても良い履き物(マリンシューズ推奨)
・タオル・着替え
準備していくもの(あれば便利)・帽子
・飲み物

帆かけサバニ クルーズツアー

こんな人におすすめ!

泳ぎは苦手だけど沖縄の海を楽しみたい方

小さなお子様がいらっしゃる御家族

ツアーの詳細

ツアー料金大人(13歳以上)6,000円(税込)
小人(12歳以下)3,000円(税込)
料金に含まれるもの・保険料
・ライフジャケット
ツアーのスケジュール・詳細サバニに乗船して国立公園にも指定されている、美しい塩屋湾のクルーズに出かけよう!
ゆったり楽しむも良し。邊土名さんと一緒にエークで漕ぎまくるも良し!
支払い方法現金のみ
体験時間1時間30分
所要時間2時間
準備していくもの(必須)・濡れても良い履き物(マリンシューズ推奨)
・タオル
・着替え
準備していくもの(あれば便利)・帽子
・飲み物

アクセス

集合場所スノーケルの場合
道の駅おおぎみ やんばるの森ビジターセンター
〒905-1318 沖縄県国頭郡大宜味村津波95
クルーズの場合
HENTONA SABANI
〒905-1319 沖縄県国頭郡大宜味村宮城365−3
車で行く場合(那覇空港から)
・沖縄自動車道と国道58号線(約1時間30分)
・国道58号線を北上(約2時間)
公共交通機関を使う場合(那覇空港から)
バスで約2時間30分
駐車場情報駐車場あり

体験したからわかった!帆かけサバニツアーの5つの魅力!

取材に伺ったところ、ご厚意でクルーズツアーを体験させていただくことができました。

実際に体験したからこそわかった、5つの魅力をご紹介します。

  1. 自然動力なので静かでゆったりとした時間を楽しめる
  2. 水面近くで風を感じながら進む爽快感
  3. 転覆する気がしない!アウトリガーで超安定
  4. 美しいフィールドを堪能する贅沢!
  5. 船大工でもある邊土名さんの解説

それでは、それぞれ解説していきます。

【魅力1】自然動力なので静かでゆったりとした時間を楽しめる

帆かけサバニに乗船しているときに海上で聞こえるのは船が水をきる音と、風の音、そして周りの自然の音です。

それも帆かけサバニの動力が、エンジンではなく人力と風だからこその魅力です。

またHENTONA SABANIのフィールドである塩屋湾は内海となっており、穏やかな空気が流れます。

ぜひサバニを現代までつないできた人々に想いを馳せてみてください。

【魅力2】水面近くで風を感じながら進む爽快感

音が静かでゆったりしている帆かけサバニ、一方で風をしっかりと掴めばスピードを楽しむこともできます。

自然動力であっても、上級者が操れば、海況によっては20km/hほどで走るポテンシャルがあるという帆かけサバニ。

ぜひ水中に手や足を入れて体感してみてください。

【魅力3】転覆する気がしない!アウトリガーで超安定

HENTONA SABANIの体験で乗船する帆かけサバニには、お客様の安全が第一という考えのもと、船の安定性を高める役割を持つアウトリガーが取り付けられています。

このアウトリガーがあることで、転覆の恐れが少なくなります。

実際に乗船してみましたが、非常に安定しており、老若男女問わず帆かけサバニを楽しむことができます。

【魅力4】美しいフィールドを堪能する贅沢!

HENOTNA SABANIのフィールドである塩屋湾、ここはやんばる国立公園に指定されています。また2021年には日本で5例目となる世界自然遺産の一部として、沖縄島北部が登録されるなど、周辺に豊かな自然が残されています。

HENTONA SABANIではそんな美しいフィールドを堪能することができます。

【魅力5】船大工でもある邊土名さんの解説

邊土名さんはツアーの船長だけでなく、サバニを作る船大工としても活動しています。

HENTONA SABANIでは、日本に数人しかいない現役サバニ大工から直接話を聞くことができます。

船をどのように造っているのか、サバニの詳しい歴史、意外なサバニの知識など、ツアーの時間があっという間になること間違いなしです。

さいごに

今回は沖縄県大宜味村の「HENTONA SABANI」をご紹介いたしました。

国立公園に指定されるほど豊かで穏やかな自然フィールドで、琉球王朝時代から綿々と受け継がれてきた沖縄独自の文化に触れることができる貴重な場所。

ガイドブックには載っていない、よりディープな体験が大宜味村にありました。

この記事を書いた人

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モリユウヤ

スパークプロジェクト主宰。現役大学生。 SUPの上から見た夕陽でアクティビティの魅力に取り憑かれ、アクティビティをテーマに自転車で日本一周していました。 さらに魅力を伝えるためにwebメディアに注力しています。

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