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コトのハナシ

私たち編集部選りすぐりの、素敵な体験をご紹介します。
体験やアクティビティ、手を動かして全身を使って楽しんだ思い出はなかなか色褪せません。
そしてその背景には想いを持った人がいます。
次の休日を忘れられない休日に。

  • 【日本一面白い】仕掛けだらけの水族館・北の大地の水族館

    ハッカとカーリングの街・北海道北見市。オホーツク海から大雪山まで伸びる、東西で100kmほどの距離がある北海道一大きい自治体です。 その北見市内留辺蘂(るべしべ)町というオホーツク海から約70kmほどの内陸部に「北の大地の水族館(山の水族館)」があります。 この北の大地の水族館、一周の所要時間が約20分ほどの小さな水族館ですが、ここならではの尖った展示や仕掛けで日本全国にファンがいます。 今回は、そんな北の大地の水族館をご紹介します。 実際に取材に行ったからこそわかる生の情報が詰まっています。 ぜひ最後までご一読ください。 北の大地の水族館とは? 北の大地の水族館・ご提供写真 北の大地の水族館は、1978年に「山の水族館・郷土館」として開業しました。 開業当時、山の水族館の横を通る国道39号線は、札幌から旭川や層雲峡を抜けて北見、網走に抜ける観光の主要国道で、それに伴い温根湯温泉エリア全体が栄えていました。 その頃、網走には「オホーツク水族館」という水族館があり、当時の町長の「網走に海の展示があるのだから、川沿いに山の中の水族館があってもいいじゃないか」という発想で開業することになりました。 海から離れていたこともあり、海水を取水することが難しく、川魚のみの展示でスタートしました。 水族館プロデューサー・中村元氏がリニューアルを手がける たくさんの地元の人たちや観光客から愛された旧山の水族館ですが、開業から30年以上経ち、施設の老朽化が目立ったため、2012年にリニューアルすることになりました。 そのリニューアルに大きく関わったのが日本で唯一の水族館プロデューサーである中村元氏。 中村氏は鳥羽水族館や新江ノ島水族館、サンシャイン水族館などのさまざまな水族館のリニューアルに携わってきました。 中村氏の手法として「水塊 (すいかい)」と呼ばれる、まるで水中にいるかのような感覚と「行動展示」という、ただ生き物を見せるのではなく生態に即して動く姿を見せる二つの手法があります。 この北の大地の水族館でもその二つの手法を随所に見ることができます。 館長の想い「とにかく水族館を楽しんでほしい」 北の大地の水族館・山内館長 リニューアル時からさまざまな展示や企画に携わってきた山内館長は、「とにかく水族館を楽しんでほしい」という想いから、展示の見せ方やお客さんとの接し方など、全てにおいて「ゲストを楽しませる」という軸を大切にされています。 ▼詳しい山内さんの想いを伺った記事はこちら! https://spark-pjt.com/onneyu-aq-interview/ ここにしかない!?北の大地の水族館ならではの展示 ここからは、中村氏や山内館長をはじめとするたくさんの人々が作り上げた、北の大地の水族館ならではの展示についてご紹介します。 北の大地の水族館が位置する北海道・道東の大自然、そして、温根湯温泉エリアの魅力である「豊かな自然環境」「厳しい自然」「豊富な温泉」をダイレクトに感じることができる展示がたくさんあります。 【まるで水中世界】滝つぼ水槽 引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/2980134 北の大地の水族館に入ると、はじめに滝つぼ水槽が目に入ります。 ここでは、まるで滝つぼを水中から見上げているような浮遊感を感じることができます。 実はこの滝つぼ水槽ですが、水中感や浮遊感を楽しんでもらうために、さまざまなこだわりが隠されているんです。 その一つが「あえて滝を見せないこと」です。 滝つぼ水槽は、実際の滝と同じように水を高さをつけて落とすことで作られています。 また、水中の循環ポンプで水中から水上に向けて噴き上げるように泡を作ることで、より自然な水中感や浮遊感を感じることができます。 ただ、「滝を見る」のではなく「水中世界を感じてほしい」という想いから、あえて滝の部分は見せないようにしているそうです。 また、もう一つのこだわりが「生態に合った展示方法」です。 滝つぼ水槽で展示されている可愛らしい淡水魚・オショロコマ。 彼らは実際に川の上流に生息しており、滝つぼの縁に多く見られるそうです。 この水族館でも、その姿を再現するために滝から餌を落として水槽の上部に誘導するなど、オショロコマの自然の姿を見ることができるよう、こだわりが隠されています。 【冬は水面が凍る!?】四季の水槽 一つ目の水槽を抜けると見えてくるのが「四季の水槽」。 この水槽は実際に外と繋がっていて、春夏秋冬と毎シーズンごとの北海道の川の水中世界を再現しています。 取材に伺った初夏はエゾウグイが気持ちよさそうに泳いでいましたが、秋口にかけてヤマメや鮭、カラフトマスなど、そのシーズンに合った魚が展示されるので、どの季節に行っても楽しむことができます。 特に目を引くのが「冬の四季の水槽」。 北の大地の水族館・提供写真 外気に触れているので、冬の寒い時期にはこの水槽の表面が凍ります。 旧山の水族館時代には、冬は閉館していましたが、リニューアルに伴い冬も営業を行うことになりました。 北海道の冬は寒さが厳しく、なかなか来館客を引き付けることが難しいと予想されました。 そこで、その寒さを逆手にとって「寒いからこそ見える景色」でお客さんを呼び込もうとしてできたのが四季の水槽。 北の大地の水族館・提供写真 冬の時期の水槽の掃除は、氷の表面に穴を開けて潜水して行います。 一年に2回しか見ることができない冬の掃除のシーン、見逃せませんね。 【日本最大級の淡水魚】イトウの展示 日本最大級の淡水魚である「イトウ」の展示は大迫力。 北の大地の水族館では、イトウの展示に力を入れていて、大きく育ったイトウだけでなく、卵や稚魚も展示しています。 ここまで大きく育つことができるのは、その生息地が栄養豊富だということの証拠。 つまり、北海道の豊かな土壌をイトウの姿から見て取ることができます。 実は昔、イトウは全道的に生息していましたが、現在はその生息域がどんどん縮小しています。 山内館長は「イトウってすごい大きな魚なんだね!すごいね!と感じてもらうことで、自然界での実際のアクションをする人が一人でも増えればいい」と話します。 さらに、山内館長は「イトウは北海道の川や湖においてのアンブレラ種です」と続けます。 「アンブレラ種であるイトウを守ることが、北海道の豊かな河川・湖の環境を守ることにつながります。展示をきっかけにイトウに興味を持ってくれたら嬉しいです。」 ▼アンブレラ種とは地域の生態ピラミッドの頂点にある生き物で、アンブレラ種が生育できる環境を保護することで、その傘下にあるほかの種の生育までをも保全することができ、広い面積にわたる生物の多様性が保たれることになるという保全上の戦略的な考え方。 北海道の豊かな自然に思いを馳せながら、水の中をゆったり泳ぐイトウをぜひ一度見に来てください。 【温泉水で育てた熱帯魚】世界の熱帯魚コーナー 最後にご紹介するのは「世界の熱帯魚コーナー」。 ここで展示されている熱帯魚は、水族館のある温根湯温泉の温泉水で育てられます。 旧山の水族館時代に、冬の閉館時に温泉水で飼育したところ、魚の傷の治りが早かったり、生育が少し早かったことから、温泉水が利用されるようになったそうです。 来館客を楽しませるたくさんの仕掛けへのこだわり 北の大地の水族館では、「お客さんを楽しませる」さまざまな仕掛けへのこだわりが散りばめられています。 数えきれないほどある仕掛けですが、ここでは3つご紹介します。 独創性あふれる手作りのPOP 北の大地の水族館では、各展示の周りに独創性あふれる手作りのポップが所狭しと貼られています。 ニジマスとのLINEのトーク画面やプロフィール帳を模した「うおふぃーる帳」など、刺さる人にはとことん刺さるPOPを楽しむことができます。 館長が出てくるボタン Twitterで一躍有名になったのがこの「館長が出てくるボタン」。 少しでも館内でのコミュニケーションを増やしたい、との想いで2020年の夏に山内館長がスタートしたこの仕掛け。 ボタンを押すと山内館長が出てきて会話をすることができます。 このボタンを設置した詳しい想いや背景については、ぜひインタビュー記事をご覧ください。 https://spark-pjt.com/onneyu-aq-interview/ いただきますライブ イトウの水槽で行われる「いただきますライブ」。 自然では当たり前のように行われているものの、普段は目にすることができない生の「捕食」を目の当たりにすることができます。 ※現在一時的に開催が休止されています。詳しくはHPをご確認ください。 【施設情報】料金・アクセス 施設名北の大地の水族館(山の水族館)公式サイトhttps://onneyu-aq.com/営業情報(営業時間)8:30~17:00 (4月~10月) 9:00~16:30 (11月~3月) 料金一般:670円中学生:440円 小学生:300円支払い方法現金のみアクセス〒091-0153 北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町松山1-4車で行く場合(北見市街から) 国道39号線で約40分(旭川市街から) 国道39号線で約2時間30分公共交通機関を使う場合(電車) JR留辺蘂駅から道の駅おんねゆ温泉行きバス約20分。終点下車後徒歩2分。(バス) バスの時刻表は公式HPより駐車場情報あり(無料)普通車37台/身障者用2台

  • 「木造帆船サバニの魅力を伝えていく。より広い世界、より遠い世代へ。」HENTONA SABANI代表・邊土名徹平氏インタビュー

    静かで穏やかな空気が広がる沖縄県大宜味村。 ここには想いを持って活動する、木造帆船サバニの船大工・邊土名徹平(へんとなてっぺい)さんがいます。 様々な経験をした後に石垣島にてサバニの魅力に出会い、未経験から船大工になり、帆かけサバニツアーを催行するなど、様々な活動に精力的に取り組んでいます。 今回はそんな邊土名さんにサバニにかける想いや、その想いに至った理由について話を聞いてきました。 木造帆船サバニを体験できるツアー ー本日はよろしくお願いします。まずはサバニについて知らない人もいると思うので、簡単にサバニについてご紹介いただけますか? (邊土名さん) よろしくお願いします。 木造帆船サバニとは沖縄や周辺の島々で古くから漁や物資の運搬、移動手段などに使われてきた船です。エーク(櫂)による漕ぐ力と、帆を操作して受ける風の力で進みます。 造船工程で、複数の木材をはぎ合わせる際、金属の釘などを使わずに、木製のチギリ「フンドウ」や、竹製の釘を用いることも特徴です。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ー海に浮かぶ木造帆船、沖縄の青い海と空にぴったりで美しいですね!邊土名さんは具体的にどのような活動をされているのでしょうか? (邊土名さん) HENTONA SABANIを立ち上げ、サバニを造る船大工としての活動と、帆かけサバニツアーでの船長兼ガイドとしての活動に取り組んでいます。 ツアーでは老若男女問わず、サバニの魅力を感じていただいていて、とても嬉しいです。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ーHPにてお写真を拝見しましたが、参加者の方がとにかく楽しそうにしていますよね!僕もHPの写真を見てこれは魅力的なアクティビティだな!と確信して今回ご連絡させていただきました。 邊土名さんの想い「木造帆船サバニの魅力を伝えていく。より広い世界、より遠い世代へ。」 ー早速ですが、邊土名さんの簡単な経歴や、どのようにしてサバニに出会ったかについてお話をお伺いしてもよろしいですか? (邊土名さん) 沖縄で生まれ育ち、22歳でホテル企業に就職してから、転勤などで日本全国を転々としたのですが、その頃から「なにか沖縄に貢献できる仕事がしたい」という想いが芽生えるようになりました。 そんな中、沖縄は観光立県であるにも関わらず、外国人観光客に対するおもてなしに課題があるのではと感じていた為、”語学力を向上させること、異文化を深く知ること”などを目的に、国外に身を投じることを決め、30歳でホテルを退職後、カナダに移住し一年間を過ごしました。 帰国後、石垣島の旅行会社で働くことになり、八重山諸島の新しい観光素材を発掘する仕事に携わっていたのですが、その仕事の中で石垣島の吉田サバニ造船という場所へ伺ったんです。 そこで海に浮かぶサバニを見て「なんて美しいんだろう」「サバニに一生をかけて携わりたい」と直感的に感じました。 それから一年以上月日が経ったある時期に、「自分が心の底からやりたいことはなんだろう」と自問自答する機会があり、その時に頭に浮かんだのがサバニでした。 そこで旅行会社を退職後、サバニの魅力を知るきっかけとなった、吉田サバニ造船の吉田友厚さんに弟子入りさせていただくことになりました。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ーなるほど。サバニとは運命的な出会いをしたんですね!サバニの造船については未経験だったと思うのですが、なぜ弟子入りの決断をされたのでしょうか? (邊土名さん) 理由は2つあります。 1つ目は「自らの手で風を操って船を走らせるという魅力に心の底から惹かれたこと」。 2つ目は「サバニが以前、途絶えかけたという経緯を知って、造船、操船技術を習得し、次の世代につなげたい」と考えるようになったからです。 サバニは、琉球王朝時代の「一本の木をくり抜いて造る丸木舟」をルーツに持ち、その後「複数の木材をはぎ合わせる工法の船」になり、長年引き継がれてきました。 しかし、1950年代以降、エンジンの普及が進み、船の素材としてFRP(繊維強化プラスチック)が主流になったことで、次第に木造帆船のサバニは造られなくなっていきました。 その後、2000年代に入って多くの方々の尽力により、レースやアクティビティなど新たな活躍の場を与えられたことで、木造帆船サバニの魅力が見直されはじめ、今日に至ります。 このような経緯を知ったことで、「この素晴らしい文化を今後も途絶えさせてはいけない。私も次の世代につなぐ一役を担いたい。」という気持ちが強まっていきました。 長年模索し続けてきた「なにか沖縄に貢献できる仕事がしたい」という想い。 その”なにか”とは、自分にとってサバニの魅力を伝えていくことなんだと感じたことがサバニ大工への弟子入りを決心させました。 ーサバニの魅力を伝えていく、とても素敵ですね!強い想いを持って活動なさっていますがその原動力を聞かせてもらえますか? サバニの魅力に惚れ込み、「造船と操船を学んで、次の世代へ引き継ぐ担い手となりたい」という気持ちを持ってはじめた修行でしたが、その後、自分自身がサバニとの出会い、サバニを通した出会いで幸せになったことをきっかけに、サバニが幸せを運ぶ船だと確信するようになりました。 サバニ大工の修行中に最愛の妻と出会うこともできましたし、今は生まれたばかりの息子もいて、本当に心から幸せなんです。 その他にもサバニを通して、お金では得られない幸福、自然と共生することの大切さなど多くを学び、さらには自分のルーツを深く知るきっかけともなりました。現在はそのルーツとなる大宜味村へ移住して、自然に囲まれた、心の豊かな生活を送っています。 そんな自分自身の経験や、サバニに関わる周りの方々が幸せになっていく様子を見て、たくさんの人にサバニを通して得られる幸せを感じてほしい。と考えるようになりました。そこから生まれた想いが「木造帆船サバニの魅力を伝えていく。より広い世界、より遠い世代へ。」です。 HENTONA SABANI様ご提供写真 これまでのキャリアを活かして様々な手段でサバニの魅力を届ける ーここまで熱い想いについてお話をお伺いしました。現在はサバニの魅力を伝えるためにどのような取り組みを行っているのでしょうか。 (邊土名さん) 活動内容としてお伝えした通り、サバニ大工として造船を行いながら、ツアーの船長兼ガイドとして広く楽しんでもらえるようなアクティビティを実施するということがメインですが、 サバニを知ってもらうきっかけとして、インターネットの活用や、オリジナルグッズの販売なども行っています。 HENTONA SABANI様ご提供写真 私は、一度サバニに乗れば絶対に魅力を感じてもらえると強く思っています。一方でサバニの存在自体が十分に知られていないのが現状なので、様々な方法での周知活動を今後さらに強化していく予定です。 ーSNSの写真は本当に楽しそうですよね!これまで様々なキャリアを積まれてきた邊土名さんだからこそ、いい意味で手段を選ばずにサバニの魅力を伝えられてるんですね。 (邊土名さん) 長年に渡りサバニ普及の活動を続けてくださっている先輩方には本当に感謝しており、とても尊敬しています。 その上で、前例にとらわれない取り組みや、時代に合った取り組み、若者向けの取り組みなどを行っていくことも自分の存在意義なのではと考えています。 例えばHENTONA SABANIのグッズを販売している中で「かっこいい、かわいい」と言って身に着けてくださる方がたくさんいらっしゃるだけですごく幸せなのですが、「そこに書いてあるサバニって何?」などの会話からサバニの存在を知ってもらえることもあるようで、とても嬉しく思っています。 そんな小さなやりとりの積み重ねも、サバニファンが増えていくきっかけのひとつとして大切にしていきたいです。 今後突拍子もない取り組みを始めることもあるかもしれませんが、それはあくまで入口であって、全ては「サバニの魅力を伝えていく」という自身で掲げた目標に繋がっているとの考えがあります。 「サバニが過去の栄光として語られるのではなく、現役で活躍し、未来永劫愛され続けてほしい。」 ー2020年に開業されて、3期目に入られたHENTONA SABANIですが、今年はどのような年にされますか?また今後はどのように考えていますか? (邊土名さん) 今年はありがたいことに造船の注文をいただいており、自身の船も含め、年末までひたすらサバニを造り続けていると思います。 ツアーについては、今後も外的要因による影響は続くかと思いますが、そのことに一喜一憂するのではなく、自分自身が現在取り組めること、取り組むべきことにフォーカスして、来てくださるお客様に心から楽しんでもらえるよう、おもてなししていきたいと思います。 また、新たな形での情報発信も手がけていく予定です。 長期の計画としては、スペシャルツアーの催行や、地域のこどもたちとの活動、長距離航海など。他にもたくさんの構想があります。準備が整い次第、順次実行していきたいと思っています。 大きな目標を達成していくには長い年月が必要だと思いますが、私は「一生をかけてサバニに携わる」と、熱意と覚悟を持って決めています。 まだまだ駆け出しの身ですが、これからもサバニを造り続け、サバニに乗り続け、自身の技術を高めていくべく、目の前のことに真摯に取り組んでいきたいと思います。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ーお話をお伺いして、僕自身も邊土名さんを通してサバニの魅力が伝わらないわけがないと感じています!今日はありがとうございました。 (邊土名さん) こちらこそありがとうございました! サバニが、過去の栄光として語られるのではなく、現役で活躍し、未来永劫愛され続けてほしいという願いを込めながら、今後も活動を続けていきます。 さいごに 邊土名さんは物腰柔らかだが、内に秘めたる燃える何かを言葉の端々に感じた。邊土名さんの未経験ながらも職人に飛び込む熱意と覚悟。そして一度決めたことを曲げずにやりきる姿勢。 HENTONA SABANIを通してサバニの魅力が世界中に、そしてより遠い世代へ綿々と受け継がれていくと確信した。

  • 葉山・一色ならではのライフスタイルに出会う「一色BOAT」

    海や山などの自然がに囲まれた「葉山・一色」。都心からのアクセスもよく京浜急行から「女子旅きっぷ」が販売されるなど、日帰り旅行先として人気を増しています。普通に遊びに行くだけとはちょっと違う、ここ葉山・一色ならではを体感したい方におすすめなのが「一色BOAT」です。 一色BOATは、「葉山一色のライフスタイルを体感できるボートハウス」です。ここでは、まるで葉山に住んでいる友達の家に遊びに行くような、生活に溶け込んだ体験を手ぶらで楽しむことができます。 一色BOATで体感できる「葉山一色のライフスタイル」とは? 葉山一色のライフスタイルとはどのようなものでしょうか?それは一言でまとめると「自然と生活が溶け込んだようなライフスタイル」です。 葉山は海と山に囲まれており自然豊かな土地です。また御用邸があるなど、高級別荘地としても有名でとても静かな場所です。そんな葉山に昔から住んでいる、一色BOAT代表の齋藤さんは葉山ならではのライフスタイルについて次のように話します。 齋藤さん「朝起きたらコーヒーを淹れて、そのコーヒーを持って海岸に散歩に行く。朝に海の様子を確認して、帰って仕事をしつつ肩が凝ったら休憩がわりに海に入りに行く。それができるのが葉山一色です。」 一色BOATロゴと齋藤さん アウトドアメーカーとして有名な「patagonia」がサーフィンにうってつけの、西海岸ならではのライフスタイルが元になっているのと同じように、「一色BOAT」は自然が生活に息づいた、葉山一色ならではのライフスタイルが根っこにあるんですね。 ▼齋藤さんへのインタビュー記事はこちらhttps://spark-pjt.com/isshiki-boat-saitosan/ そんな葉山一色ならではのライフスタイルを体感できる一色ボートについてご紹介いたします。 一色発ブランド!一色BOATできること 一色BOATは、一色のライフスタイルに欠かせないマリンアクティビティのレンタルを行う海の拠点。一色BASEはカフェとラウンジが併設されている陸の拠点。ここではローカルと交流することもできます。 この海と陸の拠点をフル活用することで、手ぶらで葉山一色を楽しみ尽くすことができます。ここからはそれぞれの拠点で体験できる具体的な内容についてご紹介いたします! 一色BOATでできること 一色海岸内ボート小屋 一色BOATでは多くのマリンギアのレンタルを行っています。ボートやSUPボード、サーフボード、釣り道具などをレンタルして、さまざまな方法で一色の海を楽しむことができます。 レンタルできるボートにはロゴの目印。 ボートをレンタルしてシュノーケリングや釣りを楽しむ。SUPボードをレンタルしてゆったりした海上散歩から、ちょっと離れた離島までクルージングなどなど。その楽しみ方は組み合わせ次第でたくさん膨らみます。 また、レンタルだけでなくツアーやレクチャーも開催しているため、初心者でも安心して一色の海を楽しむことができます。 一色BOAT公式instagramでは、たくさんの楽しみ方を発信しています。要チェック!           この投稿をInstagramで見る                       一色BOAT(@isshikiboat)がシェアした投稿 一色BASEでできること 一色BASE外観 一色BASEは葉山一色をめいっぱい楽しむための陸の拠点です。カフェとラウンジが併設されており、ゆったりした空気感の中で「一色ならでは」の食事を楽しむことができます。 いまでもアップデートを続けている店舗のレイアウトや内装もこだわり抜かれていて、初めて来たとは思えない落ち着きを感じます。 WiFiやコンセントなどの設備も揃っているため、少し残した仕事に取り組むこともできます。普段は憂鬱な仕事でも自然光が差し込む落ち着いた光の店内だったら捗るかもしれません。 一色BASE店内 また店舗内では不定期でワークショップやライブも開催されており、ローカルと交流することができます。 アウトドアアクティビティを楽しんだ後に、美味しいご飯を食べながらローカルと語らう。葉山一色のライフスタイルに溶け込んだ休日で新しい趣味を見つけましょう。 未来の世界的ブランド?一色ロゴを身につける ボートやボート小屋、店舗内など一色BASEのロゴをたくさん見かけます。実は一色BASEではファッションアイテムの販売も行なっています。 一色BASEにて販売 フーディからショーツ、Tシャツなどアウトドアファッション定番のアイテムに、ワンポイントの一色ロゴが目を引きます。 定番アイテム以外にも、「マスク」や「風呂敷」なども販売しています。 「風呂敷」は一枚当たり1,000円とお手頃ですが、一色BASEで購入したお弁当を持ち帰るためのエコバッグとして、また砂浜でのレジャーシートとして、マルチユースでとても優秀!ローカルライフには欠かせないマスクと風呂敷はオンラインショップでは販売しておらず、店舗限定での販売だそうです。 定番アイテムについては、オンラインショップでも購入することができます。 一色BOATへのアクセス・料金 一色BOATでは今回ご紹介しきれなかったほど多くのマリンギアのレンタルを行なっています。マリンギアによって値段も変わるため、公式サイトよりご確認ください。 一色BOATの楽しみ方 ここまでご紹介した一色BOAT。設備は十分に揃っているため、どれだけ楽しめるかはあなたの発想にかかっています。 休日にアウトドアアクティビティだけを目的に訪れるのはもったいない!ここでは一色BOATならではの楽しみ方をいくつかご紹介します。 休憩がわりにマリンアクティビティ!西海岸の働き方を葉山で実践 皮肉にもコロナウイルスにより整備が進んだリモートワーク。フルリモートとまでは行かなくても、リモートワーク制度を設けている会社は多いのではないでしょうか。 しかしリモートワークで自宅で働くことができるとはいえ、環境を変えることができなかったり、子どもがいたり、いまいち集中できていないという人も多いと思います。 どこでも働くことができるようになったからこそ、「どこで働くか」の重要性が高まっています。 カフェなどさまざまな選択肢がある中で、その一つとして「一色BOAT」をおすすめします。 集中できる環境がある 一色BOATが位置するエリアは日中でも静か。店内のレイアウトも木目調のものが多く、自然に集中できる環境が整っています。また高速Wi-Fiや電源も整備されており、ノンストレスで仕事に取り組むことができます。 都心から好アクセス 都心から一色BOATまでは公共交通機関を使っても1時間程度。普段から通勤にそれだけの時間をかけている方も多いはず。いつもは憂鬱なはずの通勤時間でさえも、目的地が変わるだけでわくわくする時間に変わるかもしれません。 海からの近さ 特にお勧めなのがこちら!陸の拠点である一色BASEから海岸までその距離、たった徒歩三分。一色BOATに至っては海岸にあります。普段はスマホを見ながらご飯を食べるだけの休憩時間が、サーフィンやSUPに取り組む待ち遠しい時間になります。 体を動かすことで疲れた頭をほぐすことができます。 「どこで働くか」が重要になる時代に、自分が最大限のパフォーマンスを出すことができる場所を選択しましょう。 これが最強?葉山女子旅きっぷとの組み合わせ 京浜急行から発売されている葉山女子旅きっぷ。お得に葉山を楽しむことができることもあり年々人気が高まっています。このきっぷは電車・バスの乗車券の移動手段と食事、そしてお土産の交換券がセットになった、とてもお得なきっぷです。 女子旅きっぷHPより しかし、紹介されている多くのモデルコースやアクティビティは「お散歩」「食べ歩き」が中心となっています。 「休日はアクティブに体を動かしたい!」という方にこそ、女子旅きっぷと一色BOATとの組み合わせはおすすめです。 葉山には「名島」という海に浮かんだ鳥居があります。陸とは繋がっていないため、普通は立ち入ることができない場所ですが、ボートやSUPなどをレンタルすることで上陸することができます! 葉山ならではのゆったりとした時間をさらに楽しむために、ボートやSUPで海上散歩に出かけましょう。 さいごに 今回は葉山一色の「一色BOAT」をご紹介いたしました。都心から約1時間のアクセスで、自然に親しむ葉山一色ならではのライフスタイルを体感することができます。豊かなフィールド、そしてたくさんのアクティビティが揃っているなど、想像力次第で無限の楽しみ方があります! 次の休日に「一色BOAT」に行ってみてはいかがでしょうか。

  • 【日本一面白い】仕掛けだらけの水族館・北の大地の水族館

    ハッカとカーリングの街・北海道北見市。オホーツク海から大雪山まで伸びる、東西で100kmほどの距離がある北海道一大きい自治体です。 その北見市内留辺蘂(るべしべ)町というオホーツク海から約70kmほどの内陸部に「北の大地の水族館(山の水族館)」があります。 この北の大地の水族館、一周の所要時間が約20分ほどの小さな水族館ですが、ここならではの尖った展示や仕掛けで日本全国にファンがいます。 今回は、そんな北の大地の水族館をご紹介します。 実際に取材に行ったからこそわかる生の情報が詰まっています。 ぜひ最後までご一読ください。 北の大地の水族館とは? 北の大地の水族館・ご提供写真 北の大地の水族館は、1978年に「山の水族館・郷土館」として開業しました。 開業当時、山の水族館の横を通る国道39号線は、札幌から旭川や層雲峡を抜けて北見、網走に抜ける観光の主要国道で、それに伴い温根湯温泉エリア全体が栄えていました。 その頃、網走には「オホーツク水族館」という水族館があり、当時の町長の「網走に海の展示があるのだから、川沿いに山の中の水族館があってもいいじゃないか」という発想で開業することになりました。 海から離れていたこともあり、海水を取水することが難しく、川魚のみの展示でスタートしました。 水族館プロデューサー・中村元氏がリニューアルを手がける たくさんの地元の人たちや観光客から愛された旧山の水族館ですが、開業から30年以上経ち、施設の老朽化が目立ったため、2012年にリニューアルすることになりました。 そのリニューアルに大きく関わったのが日本で唯一の水族館プロデューサーである中村元氏。 中村氏は鳥羽水族館や新江ノ島水族館、サンシャイン水族館などのさまざまな水族館のリニューアルに携わってきました。 中村氏の手法として「水塊 (すいかい)」と呼ばれる、まるで水中にいるかのような感覚と「行動展示」という、ただ生き物を見せるのではなく生態に即して動く姿を見せる二つの手法があります。 この北の大地の水族館でもその二つの手法を随所に見ることができます。 館長の想い「とにかく水族館を楽しんでほしい」 北の大地の水族館・山内館長 リニューアル時からさまざまな展示や企画に携わってきた山内館長は、「とにかく水族館を楽しんでほしい」という想いから、展示の見せ方やお客さんとの接し方など、全てにおいて「ゲストを楽しませる」という軸を大切にされています。 ▼詳しい山内さんの想いを伺った記事はこちら! https://spark-pjt.com/onneyu-aq-interview/ ここにしかない!?北の大地の水族館ならではの展示 ここからは、中村氏や山内館長をはじめとするたくさんの人々が作り上げた、北の大地の水族館ならではの展示についてご紹介します。 北の大地の水族館が位置する北海道・道東の大自然、そして、温根湯温泉エリアの魅力である「豊かな自然環境」「厳しい自然」「豊富な温泉」をダイレクトに感じることができる展示がたくさんあります。 【まるで水中世界】滝つぼ水槽 引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/2980134 北の大地の水族館に入ると、はじめに滝つぼ水槽が目に入ります。 ここでは、まるで滝つぼを水中から見上げているような浮遊感を感じることができます。 実はこの滝つぼ水槽ですが、水中感や浮遊感を楽しんでもらうために、さまざまなこだわりが隠されているんです。 その一つが「あえて滝を見せないこと」です。 滝つぼ水槽は、実際の滝と同じように水を高さをつけて落とすことで作られています。 また、水中の循環ポンプで水中から水上に向けて噴き上げるように泡を作ることで、より自然な水中感や浮遊感を感じることができます。 ただ、「滝を見る」のではなく「水中世界を感じてほしい」という想いから、あえて滝の部分は見せないようにしているそうです。 また、もう一つのこだわりが「生態に合った展示方法」です。 滝つぼ水槽で展示されている可愛らしい淡水魚・オショロコマ。 彼らは実際に川の上流に生息しており、滝つぼの縁に多く見られるそうです。 この水族館でも、その姿を再現するために滝から餌を落として水槽の上部に誘導するなど、オショロコマの自然の姿を見ることができるよう、こだわりが隠されています。 【冬は水面が凍る!?】四季の水槽 一つ目の水槽を抜けると見えてくるのが「四季の水槽」。 この水槽は実際に外と繋がっていて、春夏秋冬と毎シーズンごとの北海道の川の水中世界を再現しています。 取材に伺った初夏はエゾウグイが気持ちよさそうに泳いでいましたが、秋口にかけてヤマメや鮭、カラフトマスなど、そのシーズンに合った魚が展示されるので、どの季節に行っても楽しむことができます。 特に目を引くのが「冬の四季の水槽」。 北の大地の水族館・提供写真 外気に触れているので、冬の寒い時期にはこの水槽の表面が凍ります。 旧山の水族館時代には、冬は閉館していましたが、リニューアルに伴い冬も営業を行うことになりました。 北海道の冬は寒さが厳しく、なかなか来館客を引き付けることが難しいと予想されました。 そこで、その寒さを逆手にとって「寒いからこそ見える景色」でお客さんを呼び込もうとしてできたのが四季の水槽。 北の大地の水族館・提供写真 冬の時期の水槽の掃除は、氷の表面に穴を開けて潜水して行います。 一年に2回しか見ることができない冬の掃除のシーン、見逃せませんね。 【日本最大級の淡水魚】イトウの展示 日本最大級の淡水魚である「イトウ」の展示は大迫力。 北の大地の水族館では、イトウの展示に力を入れていて、大きく育ったイトウだけでなく、卵や稚魚も展示しています。 ここまで大きく育つことができるのは、その生息地が栄養豊富だということの証拠。 つまり、北海道の豊かな土壌をイトウの姿から見て取ることができます。 実は昔、イトウは全道的に生息していましたが、現在はその生息域がどんどん縮小しています。 山内館長は「イトウってすごい大きな魚なんだね!すごいね!と感じてもらうことで、自然界での実際のアクションをする人が一人でも増えればいい」と話します。 さらに、山内館長は「イトウは北海道の川や湖においてのアンブレラ種です」と続けます。 「アンブレラ種であるイトウを守ることが、北海道の豊かな河川・湖の環境を守ることにつながります。展示をきっかけにイトウに興味を持ってくれたら嬉しいです。」 ▼アンブレラ種とは地域の生態ピラミッドの頂点にある生き物で、アンブレラ種が生育できる環境を保護することで、その傘下にあるほかの種の生育までをも保全することができ、広い面積にわたる生物の多様性が保たれることになるという保全上の戦略的な考え方。 北海道の豊かな自然に思いを馳せながら、水の中をゆったり泳ぐイトウをぜひ一度見に来てください。 【温泉水で育てた熱帯魚】世界の熱帯魚コーナー 最後にご紹介するのは「世界の熱帯魚コーナー」。 ここで展示されている熱帯魚は、水族館のある温根湯温泉の温泉水で育てられます。 旧山の水族館時代に、冬の閉館時に温泉水で飼育したところ、魚の傷の治りが早かったり、生育が少し早かったことから、温泉水が利用されるようになったそうです。 来館客を楽しませるたくさんの仕掛けへのこだわり 北の大地の水族館では、「お客さんを楽しませる」さまざまな仕掛けへのこだわりが散りばめられています。 数えきれないほどある仕掛けですが、ここでは3つご紹介します。 独創性あふれる手作りのPOP 北の大地の水族館では、各展示の周りに独創性あふれる手作りのポップが所狭しと貼られています。 ニジマスとのLINEのトーク画面やプロフィール帳を模した「うおふぃーる帳」など、刺さる人にはとことん刺さるPOPを楽しむことができます。 館長が出てくるボタン Twitterで一躍有名になったのがこの「館長が出てくるボタン」。 少しでも館内でのコミュニケーションを増やしたい、との想いで2020年の夏に山内館長がスタートしたこの仕掛け。 ボタンを押すと山内館長が出てきて会話をすることができます。 このボタンを設置した詳しい想いや背景については、ぜひインタビュー記事をご覧ください。 https://spark-pjt.com/onneyu-aq-interview/ いただきますライブ イトウの水槽で行われる「いただきますライブ」。 自然では当たり前のように行われているものの、普段は目にすることができない生の「捕食」を目の当たりにすることができます。 ※現在一時的に開催が休止されています。詳しくはHPをご確認ください。 【施設情報】料金・アクセス 施設名北の大地の水族館(山の水族館)公式サイトhttps://onneyu-aq.com/営業情報(営業時間)8:30~17:00 (4月~10月) 9:00~16:30 (11月~3月) 料金一般:670円中学生:440円 小学生:300円支払い方法現金のみアクセス〒091-0153 北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町松山1-4車で行く場合(北見市街から) 国道39号線で約40分(旭川市街から) 国道39号線で約2時間30分公共交通機関を使う場合(電車) JR留辺蘂駅から道の駅おんねゆ温泉行きバス約20分。終点下車後徒歩2分。(バス) バスの時刻表は公式HPより駐車場情報あり(無料)普通車37台/身障者用2台

  • 「木造帆船サバニの魅力を伝えていく。より広い世界、より遠い世代へ。」HENTONA SABANI代表・邊土名徹平氏インタビュー

    静かで穏やかな空気が広がる沖縄県大宜味村。 ここには想いを持って活動する、木造帆船サバニの船大工・邊土名徹平(へんとなてっぺい)さんがいます。 様々な経験をした後に石垣島にてサバニの魅力に出会い、未経験から船大工になり、帆かけサバニツアーを催行するなど、様々な活動に精力的に取り組んでいます。 今回はそんな邊土名さんにサバニにかける想いや、その想いに至った理由について話を聞いてきました。 木造帆船サバニを体験できるツアー ー本日はよろしくお願いします。まずはサバニについて知らない人もいると思うので、簡単にサバニについてご紹介いただけますか? (邊土名さん) よろしくお願いします。 木造帆船サバニとは沖縄や周辺の島々で古くから漁や物資の運搬、移動手段などに使われてきた船です。エーク(櫂)による漕ぐ力と、帆を操作して受ける風の力で進みます。 造船工程で、複数の木材をはぎ合わせる際、金属の釘などを使わずに、木製のチギリ「フンドウ」や、竹製の釘を用いることも特徴です。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ー海に浮かぶ木造帆船、沖縄の青い海と空にぴったりで美しいですね!邊土名さんは具体的にどのような活動をされているのでしょうか? (邊土名さん) HENTONA SABANIを立ち上げ、サバニを造る船大工としての活動と、帆かけサバニツアーでの船長兼ガイドとしての活動に取り組んでいます。 ツアーでは老若男女問わず、サバニの魅力を感じていただいていて、とても嬉しいです。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ーHPにてお写真を拝見しましたが、参加者の方がとにかく楽しそうにしていますよね!僕もHPの写真を見てこれは魅力的なアクティビティだな!と確信して今回ご連絡させていただきました。 邊土名さんの想い「木造帆船サバニの魅力を伝えていく。より広い世界、より遠い世代へ。」 ー早速ですが、邊土名さんの簡単な経歴や、どのようにしてサバニに出会ったかについてお話をお伺いしてもよろしいですか? (邊土名さん) 沖縄で生まれ育ち、22歳でホテル企業に就職してから、転勤などで日本全国を転々としたのですが、その頃から「なにか沖縄に貢献できる仕事がしたい」という想いが芽生えるようになりました。 そんな中、沖縄は観光立県であるにも関わらず、外国人観光客に対するおもてなしに課題があるのではと感じていた為、”語学力を向上させること、異文化を深く知ること”などを目的に、国外に身を投じることを決め、30歳でホテルを退職後、カナダに移住し一年間を過ごしました。 帰国後、石垣島の旅行会社で働くことになり、八重山諸島の新しい観光素材を発掘する仕事に携わっていたのですが、その仕事の中で石垣島の吉田サバニ造船という場所へ伺ったんです。 そこで海に浮かぶサバニを見て「なんて美しいんだろう」「サバニに一生をかけて携わりたい」と直感的に感じました。 それから一年以上月日が経ったある時期に、「自分が心の底からやりたいことはなんだろう」と自問自答する機会があり、その時に頭に浮かんだのがサバニでした。 そこで旅行会社を退職後、サバニの魅力を知るきっかけとなった、吉田サバニ造船の吉田友厚さんに弟子入りさせていただくことになりました。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ーなるほど。サバニとは運命的な出会いをしたんですね!サバニの造船については未経験だったと思うのですが、なぜ弟子入りの決断をされたのでしょうか? (邊土名さん) 理由は2つあります。 1つ目は「自らの手で風を操って船を走らせるという魅力に心の底から惹かれたこと」。 2つ目は「サバニが以前、途絶えかけたという経緯を知って、造船、操船技術を習得し、次の世代につなげたい」と考えるようになったからです。 サバニは、琉球王朝時代の「一本の木をくり抜いて造る丸木舟」をルーツに持ち、その後「複数の木材をはぎ合わせる工法の船」になり、長年引き継がれてきました。 しかし、1950年代以降、エンジンの普及が進み、船の素材としてFRP(繊維強化プラスチック)が主流になったことで、次第に木造帆船のサバニは造られなくなっていきました。 その後、2000年代に入って多くの方々の尽力により、レースやアクティビティなど新たな活躍の場を与えられたことで、木造帆船サバニの魅力が見直されはじめ、今日に至ります。 このような経緯を知ったことで、「この素晴らしい文化を今後も途絶えさせてはいけない。私も次の世代につなぐ一役を担いたい。」という気持ちが強まっていきました。 長年模索し続けてきた「なにか沖縄に貢献できる仕事がしたい」という想い。 その”なにか”とは、自分にとってサバニの魅力を伝えていくことなんだと感じたことがサバニ大工への弟子入りを決心させました。 ーサバニの魅力を伝えていく、とても素敵ですね!強い想いを持って活動なさっていますがその原動力を聞かせてもらえますか? サバニの魅力に惚れ込み、「造船と操船を学んで、次の世代へ引き継ぐ担い手となりたい」という気持ちを持ってはじめた修行でしたが、その後、自分自身がサバニとの出会い、サバニを通した出会いで幸せになったことをきっかけに、サバニが幸せを運ぶ船だと確信するようになりました。 サバニ大工の修行中に最愛の妻と出会うこともできましたし、今は生まれたばかりの息子もいて、本当に心から幸せなんです。 その他にもサバニを通して、お金では得られない幸福、自然と共生することの大切さなど多くを学び、さらには自分のルーツを深く知るきっかけともなりました。現在はそのルーツとなる大宜味村へ移住して、自然に囲まれた、心の豊かな生活を送っています。 そんな自分自身の経験や、サバニに関わる周りの方々が幸せになっていく様子を見て、たくさんの人にサバニを通して得られる幸せを感じてほしい。と考えるようになりました。そこから生まれた想いが「木造帆船サバニの魅力を伝えていく。より広い世界、より遠い世代へ。」です。 HENTONA SABANI様ご提供写真 これまでのキャリアを活かして様々な手段でサバニの魅力を届ける ーここまで熱い想いについてお話をお伺いしました。現在はサバニの魅力を伝えるためにどのような取り組みを行っているのでしょうか。 (邊土名さん) 活動内容としてお伝えした通り、サバニ大工として造船を行いながら、ツアーの船長兼ガイドとして広く楽しんでもらえるようなアクティビティを実施するということがメインですが、 サバニを知ってもらうきっかけとして、インターネットの活用や、オリジナルグッズの販売なども行っています。 HENTONA SABANI様ご提供写真 私は、一度サバニに乗れば絶対に魅力を感じてもらえると強く思っています。一方でサバニの存在自体が十分に知られていないのが現状なので、様々な方法での周知活動を今後さらに強化していく予定です。 ーSNSの写真は本当に楽しそうですよね!これまで様々なキャリアを積まれてきた邊土名さんだからこそ、いい意味で手段を選ばずにサバニの魅力を伝えられてるんですね。 (邊土名さん) 長年に渡りサバニ普及の活動を続けてくださっている先輩方には本当に感謝しており、とても尊敬しています。 その上で、前例にとらわれない取り組みや、時代に合った取り組み、若者向けの取り組みなどを行っていくことも自分の存在意義なのではと考えています。 例えばHENTONA SABANIのグッズを販売している中で「かっこいい、かわいい」と言って身に着けてくださる方がたくさんいらっしゃるだけですごく幸せなのですが、「そこに書いてあるサバニって何?」などの会話からサバニの存在を知ってもらえることもあるようで、とても嬉しく思っています。 そんな小さなやりとりの積み重ねも、サバニファンが増えていくきっかけのひとつとして大切にしていきたいです。 今後突拍子もない取り組みを始めることもあるかもしれませんが、それはあくまで入口であって、全ては「サバニの魅力を伝えていく」という自身で掲げた目標に繋がっているとの考えがあります。 「サバニが過去の栄光として語られるのではなく、現役で活躍し、未来永劫愛され続けてほしい。」 ー2020年に開業されて、3期目に入られたHENTONA SABANIですが、今年はどのような年にされますか?また今後はどのように考えていますか? (邊土名さん) 今年はありがたいことに造船の注文をいただいており、自身の船も含め、年末までひたすらサバニを造り続けていると思います。 ツアーについては、今後も外的要因による影響は続くかと思いますが、そのことに一喜一憂するのではなく、自分自身が現在取り組めること、取り組むべきことにフォーカスして、来てくださるお客様に心から楽しんでもらえるよう、おもてなししていきたいと思います。 また、新たな形での情報発信も手がけていく予定です。 長期の計画としては、スペシャルツアーの催行や、地域のこどもたちとの活動、長距離航海など。他にもたくさんの構想があります。準備が整い次第、順次実行していきたいと思っています。 大きな目標を達成していくには長い年月が必要だと思いますが、私は「一生をかけてサバニに携わる」と、熱意と覚悟を持って決めています。 まだまだ駆け出しの身ですが、これからもサバニを造り続け、サバニに乗り続け、自身の技術を高めていくべく、目の前のことに真摯に取り組んでいきたいと思います。 HENTONA SABANI様ご提供写真 ーお話をお伺いして、僕自身も邊土名さんを通してサバニの魅力が伝わらないわけがないと感じています!今日はありがとうございました。 (邊土名さん) こちらこそありがとうございました! サバニが、過去の栄光として語られるのではなく、現役で活躍し、未来永劫愛され続けてほしいという願いを込めながら、今後も活動を続けていきます。 さいごに 邊土名さんは物腰柔らかだが、内に秘めたる燃える何かを言葉の端々に感じた。邊土名さんの未経験ながらも職人に飛び込む熱意と覚悟。そして一度決めたことを曲げずにやりきる姿勢。 HENTONA SABANIを通してサバニの魅力が世界中に、そしてより遠い世代へ綿々と受け継がれていくと確信した。

  • 葉山・一色ならではのライフスタイルに出会う「一色BOAT」

    海や山などの自然がに囲まれた「葉山・一色」。都心からのアクセスもよく京浜急行から「女子旅きっぷ」が販売されるなど、日帰り旅行先として人気を増しています。普通に遊びに行くだけとはちょっと違う、ここ葉山・一色ならではを体感したい方におすすめなのが「一色BOAT」です。 一色BOATは、「葉山一色のライフスタイルを体感できるボートハウス」です。ここでは、まるで葉山に住んでいる友達の家に遊びに行くような、生活に溶け込んだ体験を手ぶらで楽しむことができます。 一色BOATで体感できる「葉山一色のライフスタイル」とは? 葉山一色のライフスタイルとはどのようなものでしょうか?それは一言でまとめると「自然と生活が溶け込んだようなライフスタイル」です。 葉山は海と山に囲まれており自然豊かな土地です。また御用邸があるなど、高級別荘地としても有名でとても静かな場所です。そんな葉山に昔から住んでいる、一色BOAT代表の齋藤さんは葉山ならではのライフスタイルについて次のように話します。 齋藤さん「朝起きたらコーヒーを淹れて、そのコーヒーを持って海岸に散歩に行く。朝に海の様子を確認して、帰って仕事をしつつ肩が凝ったら休憩がわりに海に入りに行く。それができるのが葉山一色です。」 一色BOATロゴと齋藤さん アウトドアメーカーとして有名な「patagonia」がサーフィンにうってつけの、西海岸ならではのライフスタイルが元になっているのと同じように、「一色BOAT」は自然が生活に息づいた、葉山一色ならではのライフスタイルが根っこにあるんですね。 ▼齋藤さんへのインタビュー記事はこちらhttps://spark-pjt.com/isshiki-boat-saitosan/ そんな葉山一色ならではのライフスタイルを体感できる一色ボートについてご紹介いたします。 一色発ブランド!一色BOATできること 一色BOATは、一色のライフスタイルに欠かせないマリンアクティビティのレンタルを行う海の拠点。一色BASEはカフェとラウンジが併設されている陸の拠点。ここではローカルと交流することもできます。 この海と陸の拠点をフル活用することで、手ぶらで葉山一色を楽しみ尽くすことができます。ここからはそれぞれの拠点で体験できる具体的な内容についてご紹介いたします! 一色BOATでできること 一色海岸内ボート小屋 一色BOATでは多くのマリンギアのレンタルを行っています。ボートやSUPボード、サーフボード、釣り道具などをレンタルして、さまざまな方法で一色の海を楽しむことができます。 レンタルできるボートにはロゴの目印。 ボートをレンタルしてシュノーケリングや釣りを楽しむ。SUPボードをレンタルしてゆったりした海上散歩から、ちょっと離れた離島までクルージングなどなど。その楽しみ方は組み合わせ次第でたくさん膨らみます。 また、レンタルだけでなくツアーやレクチャーも開催しているため、初心者でも安心して一色の海を楽しむことができます。 一色BOAT公式instagramでは、たくさんの楽しみ方を発信しています。要チェック!           この投稿をInstagramで見る                       一色BOAT(@isshikiboat)がシェアした投稿 一色BASEでできること 一色BASE外観 一色BASEは葉山一色をめいっぱい楽しむための陸の拠点です。カフェとラウンジが併設されており、ゆったりした空気感の中で「一色ならでは」の食事を楽しむことができます。 いまでもアップデートを続けている店舗のレイアウトや内装もこだわり抜かれていて、初めて来たとは思えない落ち着きを感じます。 WiFiやコンセントなどの設備も揃っているため、少し残した仕事に取り組むこともできます。普段は憂鬱な仕事でも自然光が差し込む落ち着いた光の店内だったら捗るかもしれません。 一色BASE店内 また店舗内では不定期でワークショップやライブも開催されており、ローカルと交流することができます。 アウトドアアクティビティを楽しんだ後に、美味しいご飯を食べながらローカルと語らう。葉山一色のライフスタイルに溶け込んだ休日で新しい趣味を見つけましょう。 未来の世界的ブランド?一色ロゴを身につける ボートやボート小屋、店舗内など一色BASEのロゴをたくさん見かけます。実は一色BASEではファッションアイテムの販売も行なっています。 一色BASEにて販売 フーディからショーツ、Tシャツなどアウトドアファッション定番のアイテムに、ワンポイントの一色ロゴが目を引きます。 定番アイテム以外にも、「マスク」や「風呂敷」なども販売しています。 「風呂敷」は一枚当たり1,000円とお手頃ですが、一色BASEで購入したお弁当を持ち帰るためのエコバッグとして、また砂浜でのレジャーシートとして、マルチユースでとても優秀!ローカルライフには欠かせないマスクと風呂敷はオンラインショップでは販売しておらず、店舗限定での販売だそうです。 定番アイテムについては、オンラインショップでも購入することができます。 一色BOATへのアクセス・料金 一色BOATでは今回ご紹介しきれなかったほど多くのマリンギアのレンタルを行なっています。マリンギアによって値段も変わるため、公式サイトよりご確認ください。 一色BOATの楽しみ方 ここまでご紹介した一色BOAT。設備は十分に揃っているため、どれだけ楽しめるかはあなたの発想にかかっています。 休日にアウトドアアクティビティだけを目的に訪れるのはもったいない!ここでは一色BOATならではの楽しみ方をいくつかご紹介します。 休憩がわりにマリンアクティビティ!西海岸の働き方を葉山で実践 皮肉にもコロナウイルスにより整備が進んだリモートワーク。フルリモートとまでは行かなくても、リモートワーク制度を設けている会社は多いのではないでしょうか。 しかしリモートワークで自宅で働くことができるとはいえ、環境を変えることができなかったり、子どもがいたり、いまいち集中できていないという人も多いと思います。 どこでも働くことができるようになったからこそ、「どこで働くか」の重要性が高まっています。 カフェなどさまざまな選択肢がある中で、その一つとして「一色BOAT」をおすすめします。 集中できる環境がある 一色BOATが位置するエリアは日中でも静か。店内のレイアウトも木目調のものが多く、自然に集中できる環境が整っています。また高速Wi-Fiや電源も整備されており、ノンストレスで仕事に取り組むことができます。 都心から好アクセス 都心から一色BOATまでは公共交通機関を使っても1時間程度。普段から通勤にそれだけの時間をかけている方も多いはず。いつもは憂鬱なはずの通勤時間でさえも、目的地が変わるだけでわくわくする時間に変わるかもしれません。 海からの近さ 特にお勧めなのがこちら!陸の拠点である一色BASEから海岸までその距離、たった徒歩三分。一色BOATに至っては海岸にあります。普段はスマホを見ながらご飯を食べるだけの休憩時間が、サーフィンやSUPに取り組む待ち遠しい時間になります。 体を動かすことで疲れた頭をほぐすことができます。 「どこで働くか」が重要になる時代に、自分が最大限のパフォーマンスを出すことができる場所を選択しましょう。 これが最強?葉山女子旅きっぷとの組み合わせ 京浜急行から発売されている葉山女子旅きっぷ。お得に葉山を楽しむことができることもあり年々人気が高まっています。このきっぷは電車・バスの乗車券の移動手段と食事、そしてお土産の交換券がセットになった、とてもお得なきっぷです。 女子旅きっぷHPより しかし、紹介されている多くのモデルコースやアクティビティは「お散歩」「食べ歩き」が中心となっています。 「休日はアクティブに体を動かしたい!」という方にこそ、女子旅きっぷと一色BOATとの組み合わせはおすすめです。 葉山には「名島」という海に浮かんだ鳥居があります。陸とは繋がっていないため、普通は立ち入ることができない場所ですが、ボートやSUPなどをレンタルすることで上陸することができます! 葉山ならではのゆったりとした時間をさらに楽しむために、ボートやSUPで海上散歩に出かけましょう。 さいごに 今回は葉山一色の「一色BOAT」をご紹介いたしました。都心から約1時間のアクセスで、自然に親しむ葉山一色ならではのライフスタイルを体感することができます。豊かなフィールド、そしてたくさんのアクティビティが揃っているなど、想像力次第で無限の楽しみ方があります! 次の休日に「一色BOAT」に行ってみてはいかがでしょうか。